思い出の着物

 

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頂き物の紬の着物はちょっと地味ですが、
同系の緑の八掛をつけて、仕立て直しよく着ています。

 

以前、この紬を着て出かけた京福電鉄北野白梅町線の中で、
乗ってこられた年輩の女性が駆け寄ってこられました。

 

「お母ちゃんの着物や~」と女性は涙ぐんで
きものっこの袖に触れました。

 

話を伺うと、お母さんの着ていられた着物と同じ色、柄だったようです
機械織で生産された物ですから、同じ時に織られた物かもしれません。

 

亡きお母さんの着物が脳裏に焼きついていたので
この着物が目に入ると同時に昔の記憶が蘇ったようです。

 

三駅ほどの僅かな時間でしたが、懐かしがられ
思い出話をきかせてくださいました。

 

この日はちょっぴりお役に立てたようで‥
着るたび、そんな日の事を思い出しながら袖を通します。