宮詣り着

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京都は着物や帯、呉服関係職が多く、隣近所、
そんな方々が住まいしておりました
時代とともにこの職から離れおえなく、家々には商品が少しだけ残され、
代が変わり、それを何かわからぬまま、棚や箱におかれているのです
 
上の写真.は生まれてくるお孫さんのため、
初着、掛け着の仕立てお受けしました
お家が呉服業たっだので、いつの日か必要と思われ残された反物のようです
おおよその形はわかっていながらも細事まではなかなかわからぬものです
背中に鷹の絵、横段、のしめ風であれば、初着、宮参り用と思います
 
開けてみたら一っ身、ではなく、五っ参りの羽織でした
宮参り着は儀式にの時に着ますから襦袢、下着、上着と重ね着をします
今では省かれ、下着の袖と、衿が付いている位になっていますが
お祖母ちゃまや赤ちゃんにも負担かからぬよう
これくらいがちょうどいいかと思われます
比翼分や裏をこちらに任せていただいたこともあり、
羽織であるこの反物からの説明をして、仕立てる約束をしました
 
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初着はい一っ身(一巾で身頃をとるので背縫いがない)でありますが、
四っ身ですから、こちらは背縫いがあります
背中の絵を柄合わせし、二巾になっている広め身頃の
脇を縮めようとも思いましたが
赤ちゃんとお祖ちゃまを掛けるの絵が切れぬよう
柄合わせを主に、その後このまま着られるよう大きめにしました
袖は大名袖、(広口)折り返しをたくさん取り
衿は、羽織の衿、掛け衿を付けなくてもよかったのですが、
衿の厚みを付けるためにも主衿の下で金巾で継いで掛衿を掛けました
羽織の丈では短く着物の裾返し分がありません、この分は別布、濃い緑を使用
羽織のマチ分を紐に、掛け着の紐は巾が広いので、
裾返しでとった別布を合わせて…松の柄が結んだ時に紐裾にでて効果あります
 
こちらは背縫いがありますが、背守りの意味を伝えるためにも
糸で背守りをつけて、赤ちゃんの健康と成長を祈り、お納めしました